雨に ありがとう

島暮らし
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南の島の水不足問題

『南の島での暮らし』と聞いてイメージするのはきっと、のんびりしていて物価も安く、住みやすいといった感じだと思います。

が、そうでもない生活事情に挙げられるのが『水不足問題』です。

島の人口だけをを考えたら、少人数の生活水の確保は簡単そうに見えるかもしれません。
でも季節により、またはその年により降雨量は変わるので、面積の小さな島で水を蓄えるのは簡単ではありません。

昨年(2017年)の春は、この小笠原でも『40年ぶり』と言われるほどの渇水問題をかかえました。
その前の年は、いわゆる空梅雨だったのです。
平年だと5月のゴールデンウィーク頃から梅雨に入るのですが、晴天がが続いていました。
6月に入り、2日ほど雨が続いた日に『今年もとうとう梅雨に入っちゃったね~』と話していたらその2日後には晴れ間が広がり『梅雨の中休み』かと思っていたらそのまま夏に突入したのでした。

 

うれしい晴天続きのあとに待っていた、厳しい節水活動

雨よりも晴れが続いた方が観光客の方も喜びますし、喜んでもらえればもてなす方としてもうれしいし、『洗濯物が乾かない』というストレスからも解放されます。
『今年は梅雨が4日で終わったね』などとニコニコ話していました。

それが、お正月を過ぎた頃に『ダムの貯水率がヤバい』という声が聞こえてきました。
そういえば夏の終わりに大きな台風がいくつか通り過ぎて行ったのに、強風ばかりで雨が降らなかったのです。
村民便りや防災無線での、節水への呼びかけが始まりました。
東京から1000km離れ、定期船は月に5回、その所要時間は24時間、という島にわざわざ移住してくる人たちは環境に対する認識の強い人が多いので、住人総出の節水活動です。
私も、洗濯の回数を減らしてまとめ洗いをしたり、シャワーをなるべく短めにしたり、と心得る生活になりました。

それでも、もともと降雨量の少ない冬にダムの水は減る一方のまま、ホエールウォッチングの観光シーズンを迎える前に貯水率が40%を下回ってしまいました。
村役場には『渇水対策委本部』が設置され、毎朝、前日の水道使用量と貯水率、さらなる節水への呼びかけが放送されるように。
それまで『なんとかなるでしょ』と言っていた若者も『ヤバいね、これ、どうなるの?』と口にするようになりました。

私は過去に、無人島でキャンプ生活を続けながら野生動物に関わる仕事をしていたことがあるので、節水の仕方は心得ています。
自宅にいながらにして、キャンプ生活のような節水活動が始まりました。
食器の洗い水はバケツにためてトイレへ、洗濯は週に2回、シャワータイムにシャンプーは使わず、お酢リンスのみ、などなど…

 

底が見えそうなダムと、海水淡水化装置の導入

4月、ダムの貯水率はついに20%を切り、底が見えそうな勢いに。

とうとう、村が莫大な費用をかけて、海水を淡水に変える装置が設置されました。

とはいえ、フルに稼働させてもダムの水は少しずつ減っていきます。
街で交わされる会話は『雨降らないねー…』『困ったねー…』
たまに少しの雨があっても『お湿りでは意味がない』『山に、ダムに降ってくれないと』と、暗くなる一方です。
島全体がどよ~んとした空気に包まれてきました。
…この暗い空気感が、余計にいけないのでは…?

 

少しの雨が与えてくれた、心のうるおい

ある日、やはりお湿り程度の雨の後に足元を見ると小さな草花が、少しの水を必死に受け止めているように見えました。

そして、ほんの少しの水を得て、うるおって、うれしそう♡

考えてみれば、いまとなっては当たり前のように存在している水を、こんなに大切に思うようになったのは久しぶりのはず。
お金を出せばなんでも手に入るようになったいま、大切なことを思い出すきっかけを空が与えてくれたのではないでしょうか。

少雨が何度かあった頃から、行き交う人々の間でも『雨だね~♡』『いや~、よかったねぇ♡』
と、明るい会話が始まりました。
雨が降ることをこんなにやさしい気持ちで受け止めることができて、みんなが笑顔になれるなんて、ステキなことです♡

小さな草花から発した小さなポジティブの波動が、街中まで降りてきたように見えました。

 

ダム満水のうれしいニュース

そして5月末にまとまった雨が降り、30%を切っていたダムの貯水量は、わずか2日でいっぱいになりました。

半年間続いた、島の節水活動。
しばらくは、雨が降っても文句は言えませんね(笑)
この冬、昨年とはうって変わって雨の多い日が続いていますが… そう、水が豊富なのはありがたいことなのです♡

 

 

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