小笠原専門用語!?定期船おがさわら丸にまつわる言葉で島の生活を知る

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地方によって方言というものがありますが、イントネーションだけでなく普段何気なく使っている単語も、その土地オリジナルの言葉や名称といったものがありますよね。

ここ小笠原は東京都の島なので「方言」と言えるような言葉にはなかなか出会いませんが、この島に住んで20年を超えた私は、いつの間にか「小笠原専門用語」に慣れ親しんでいたようです。

今回は、交通手段が船だけという小笠原の、船の運航にまつわる小笠原でのオリジナル言葉をご紹介します。

これらの言葉を知ることによって、まだ小笠原を訪れたことのないあなたにも島の生活を垣間見ることができると思いますよ!

 

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小笠原へのフェリー・おがさわら丸の運航にかかわる用語

小笠原 フェリー おがさわら丸

ここ小笠原への交通手段は、定期船・おがさわら丸だけです。

東京の竹芝桟橋から父島二見港まで、1000キロの道のりを24時間かけて運航しています。

小笠原専門用語(!?)を理解するには、まずフェリーの運航スケジュールを知ることから始めましょう。

 

定期船おがさわら丸の運航スケジュール

通常の運航スケジュールは

1日目   東京竹芝桟橋を11:00に出港
2日目   父島二見港へ11:00に到着
3、4日目  父島二見港に停泊
5日目   父島二見港を15:00に出発
6日目   東京竹芝桟橋へ15:00に到着

となっています。

竹芝桟橋に到着した翌日または翌々日から【1日目】が始まるという繰り返しですね。

 

学校や官庁関係は普通に1週間ごとの曜日で動いていますが、商店や宿泊施設・観光ツアー業者などの生活サイクルは、船の運航スケジュールと密着することになります。

 

 

小笠原島民が使う生活用語

それでは、【月・火・水・木・金・土・日】ではない小笠原島民の生活サイクルと、それにまつわる生活用語を見てみましょう。

入港日(にゅうこうび)

定期船おがさわら丸が父島に到着する日。

宿泊施設やツアー業者、商店にかかわる人々にとっては、1週間の始まりである月曜日みたいな感覚ですね。

観光客だけでなく食料品や郵便物も約1週間ぶりに届く日なので、島が活気づきます。

 

入港翌日(にゅうこうよくび)

おがさわら丸が父島に到着した翌日。

島民は略して「にゅうこうよく」と呼ぶことが多いです。

 

出港前日(しゅっこうぜんじつ)

観光客にとっては、小笠原到着3日目となりますね。

島民は「しゅっこうぜん」と言ったりします(笑)

 

出港日(しゅっこうび)

1週間の曜日で言えば、金曜日みたいな感覚です。

宿のゲストはチェックアウトをすませ、ほとんどのツアー業者は午前中だけの半日ツアーを開催。

宿泊施設やツアー業者は、午後3時に出港するおがさわら丸の見送りに向けて時間を計算しながら仕事をします。

 

また、東京へ向けて送る郵便物はこの日を逃すと1週間後となりますから、荷物を送る手続きを午前中にすませなければなりません。

なので出港日は、土日と重なっても郵便局は郵便物受付窓口を朝の8時から10時まで開設しています。

 

観光業にかかわる方々は、15時に出港するおがさわら丸を見送ると、ひと息つくといった感じなのです。

 

出港翌日(しゅっこうよくび)&入港前日(にゅうこうぜんじつ)

先に書いた通常運航であれば、おがさわら丸の出港日と入港日の間は2日間ということになります。

商店や飲食店はこの2日間のうちどちらかを店休とすることが多いです。

 

島民の会話を引用すると

○○(店の名前)って今日休みだっけ?

 

今日はしゅっこうよくだから休みは明日だね。

といった感じで使われます。

 

着発(ちゃくはつ)

お正月やゴールデンウィーク、7月末から1ヶ月くらいの間は、おがさわら丸の運航スケジュールが大きく変わります。

1日目   東京竹芝桟橋を11:00に出港
2日目   父島二見港へ11:00に到着後15:30に出港
3日目   東京竹芝桟橋へ15:30に入港

父島二見港へ着いたその日に出発するというサイクルで運航されるスケジュール。

普段は入港日・出港日と呼ばれる日が1日に凝縮される日を「着発」とか「着発日」(ちゃくはつび)と呼ばれます。

 

また台風などの影響により、父島へ到着後3泊せずに折り返すこともあります。

こんなとき、「運航予定を着発に変更」と表現されるのです。

 

普段は物資のやり取りが1週間単位で行われているので、船の運航スケジュールが急変すると、物流関係や観光業者はバタバタすることになります。

 

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いつの間にか小笠原専門用語に慣れすぎていた・・・

先日、おがさわら丸が台風16号による海況の悪化を避けるためにダイヤを変更して運航しました。

その時の動画をYoutubeにアップし「おがさわら丸が着発運航に変更」と記したところ

「着発運航ってなんて読むの?」とか「着発運航とはなんぞや」という質問をいただきました。

 

その動画がこちらです↓↓↓

 

 

思い返せばこれまでにも、観光客の方から

○○(イベントなど)っていつですか?

みぃ
みぃ

あ、入港翌日ですよ

・・・それって、何日の何曜日かしら?

 

みぃ
みぃ

あ・・・えっと・・・
(カレンダーを確認)

ということが何度かありました。

船の運航スケジュールに合わせた生活になじみすぎて、何曜日とか何日といった感覚を失いつつあったのですね(笑)

最近は手帳を手元に置いて、上記のような質問に一般的な(!?)お応えができるように努めています(笑笑)

 

さいごに

小笠原 フェリー おがさわら丸

いかがでしたか?

ご紹介してきた「小笠原専門用語」から、小笠原諸島に住む人々の生活の様子を垣間見ることができたのではないでしょうか。

小笠原を訪れる前にこれらの言葉を知っていれば、島民や観光リーピーターの方々が交わす会話が理解しやすくなって、より親近感を持てると思いますよ!

 

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