東京・竹芝桟橋から1000km南の父島が定期船・おがさわら丸の入港する『小笠原の玄関口』になります。
そこからさらに50km南に、もうひとつの有人島・母島があります。
ダイビングの仕事を引退した後、料理の仕事に転向するために2年ほど住んでいました。
そのときに出会った貴重な花・トックリランについて綴ります。
モリゾーの本名(!?)は【トックリラン】だった
働いていたレストランの玄関先に植えられていた大きな木。
株元はだいぶ大きく、2階への階段を上がったあたりで細長い葉がふさふさと生えていました。
特別目に付くような外観ではなく、外見はヤシみたいだけどちょっと違うみたい・・・という認識だけで、特別な興味もなく見ていました。
その店でアルバイトをしながら2階に住んでいた子は、その木を『モリゾー』と呼んでいました(笑)
その彼女がある日
『モリゾーから、なにか生えてきました!』
とびっくりしているので階段を上がって見てみると、葉の中心から枝が伸びてきています。
『わぁー!なんだろうね!?』
と話しているうちに、その枝は2、3日でぐんぐん伸びて、花が咲いたのです。
10年以上小笠原に住んでいる私にとっても初めて目にする景色だったので、私よりも長く住んでいる方々に聞いてみました。
が、『見たことないねー』という返事ばかり。
90歳近い方でさえ『初めて見た』という返事。
それにより『80年に一度しか咲かないらしい』という噂にまでなりました。
島内で話題となり、多くの方が興味を持って調べてみた結果、それは【トックリラン】という植物だということがわかりました。
トックリランの花の様子
わさわさと広がる葉っぱの中心部から、いきなりニョキニョキと伸びてきた枝。
その枝に鈴なりのちいさな花たち。
ひとつひとつの花は小指の爪よりも小さく、毎日たくさん咲いては散っていきます。
レストランの入口には、毎朝花の絨毯が広がっていました。
よく見ると、妖精が踊っているようでかわいい(笑)
花の絨毯。
左上がトックリランの株元です。
トックリランの花が咲くのは数十年に一度
調べてみたところ、【トックリラン】は観葉植物として人気があるようです。
ぽってりとしてその名の通り徳利(トックリ)のような形をした株元、英語名【ポニーテール】が納得できる葉の様子、暑さや寒さにも強く扱いやすいというのが人気の理由でしょうか。
たしかに、鉢植えの【トックリラン】、ちょっとかわいい♥
花期についての詳しい情報はほとんどなく、
など、いろいろ。。。
なかには、鉢植えのトックリランが開花し、その珍しい様子が新聞に取り上げられたという方も。
そういえば、同じ仲間で島にはたくさんある【リュウゼツラン】(アガベ)も花が咲くまでに10年以上かかると言われています。
こちらも、神奈川県の緑化センターで咲いたときにはニュースや新聞に取り上げられていました。
数十年に一度しか咲かない花に出会えた奇跡
トックリランの花が咲くのが数十年に一度なのか、はたまた80年に一度なのか、詳しいことはまだわかっていません。
ずっとそこに住んでいない限り…もしかしたらずっとそこに住んでいても、この花に会えるのは、ほんとうに一生に一度かもしれません。
そう思うと感慨深く、さらに愛おしく感じられるのでした。
この貴重な花に出会えた奇跡に感謝♥
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