人生を海へと導いてくれた一枚の絵

ひとりごと
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まだ都内に住んでいた頃(あ、いま住んでいる島も一応都内ですが…)

渋谷での仕事に向かう途中、あるファッションビルの入口に貼られた、絵の展示会のポスターに目が止まりました。

クジラが描かれた紫色ベースの絵画。

 

それまで『絵画』というモノに興味を持ったこともなく、その頃の私にとって『海』は夏に日焼けをしにいく場所であり、流行りの『ダイビング』に興味を持っていたくらいなので、なぜそのポスターが目に止まったのかわかりません。

なぜか、ポスターじゃない、本物を見たいという衝動にかられました。

 

ポスターの案内通りにビルに入るとひとつのフロアーがギャラリーになっていて、話題の(と言ってもその頃は知らなかったけれど)『クリスチャン・リース・ラッセン』の展示会が行われていました。

 

カラフルな魚が描かれたもの、イルカが描かれたもの、ビーチや波が描かれたもの、
ハワイの美しい情景をシルクスクリーンという技法で描かれた多くの作品が並ぶなか、入口のポスターになっていた絵がありました。

 

紫色のグラデーションの中に泳ぐ、3頭のクジラ。

 

その絵の前に立つと、そこから離れられなくなりました。

絵に圧倒されているのか魅了されているのかわからないけれど、引き込まれていることだけは確かなのです。

アートオフィスのギャラリーなので、じっくりと鑑賞しているとスタッフのオネーサマが
コーヒーと電卓を持って話しかけてきます。

絵の世界観にひとり浸っていたいところですが、そこは展示会。

美術館ではなく、売るためのギャラリーです。

その絵の金額は95万円。

東京で独り暮らしを始めて2年。フリーランスで生計を立てている私には、とても考えられない大金です。

購入への勧誘トークを電卓片手に真横で語られるストレスを受けながらも、その絵に会いたくて幾度となく通いました。

 

そんなある日。
それまで95万の値がついていた絵の値札が55万円に。

え⁉

人気急上昇中の画家の絵が、値下がりするはずはありません。

思わず、初めて自分から、ギャラリースタッフに声をかけました。

 

なんとその絵は新作で、私がひとめぼれした絵の part2 だったのです。

後で目が慣れてみれば 、part1 と part2 では紫の色合いや3頭のクジラの位置などの違いは歴然なのですが、当時の私にはそれがわからにくらいに『紫色のクジラの絵』に見入っていたようです。

95万から55万って、約半額!

初めて会ったときから心を奪われ、私には手の届かない存在だと思っていたけれど、手が… 届きそう…

 

結果、購入してしまいました。

支払日の3日後が給与振込日だったので、一時的にマイナスになってもなんとかなる!

契約書にサインした帰り道

うれしくて

うれしくて

うれしくて

ずっとニヤニヤしていたと思います。

 

無事に絵が届いてからしばらくは、ちいさな部屋の中に飾られた窓より大きなその絵に見惚れながら、テレビもつけずにしあわせを感じていました。

 

やがては都会を離れ、クジラのやってくる島に住むことになろうとは

想像もしていなかった頃のことです。

絵のタイトルは『Road of the sea Ⅱ』

まさに、私の人生を海へと導いてくれた宝物です。

 

 

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