おがさわら丸・クリスマス直前便の欠航と島事情

2024年12月15日17：00
防災無線が流れました。
↓↓↓

こちらは防災おがさわらです。
おがさわら丸の運休について、お知らせします。
明日１６日午前１１時東京発、折り返し２０日午後３時父島発予定のおがさわら丸は、係船機器の故障のため、欠航いたします。

え！？

急にどうした！？

大きな低気圧も前線もないのになぜ！？！？

おがさわら丸が滅多に欠航しない理由
クリスマス直前便が欠航！！いつもと違う島事情
ところで今回の欠航の理由は？

おがさわら丸が滅多に欠航しない理由

東京竹芝桟橋と小笠原諸島父島二見港の距離は1000キロ。

海が荒れると、定期船の運航ダイヤが乱れることはあります。

でも【欠航】することはめったにありません。

なぜなら、定期船・おがさわら丸が運んでくるのは
観光客だけではなく

食料品や郵便物、宅配便など
島民の生活を支える物資を運んでいるからです。

この辺の詳細に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
↓↓↓

おがさわら丸の着発運航・欠航・臨時便を見つめて

毎年新たなドラマを生み出す、おがさわら丸・夏の着発運航。台風10号の影響で、夏の観光シーズンの中で乗船客数がもっとも多くなる『お盆便』と呼ばれる便が欠航になり、多くの方が打撃を受けることになりました。（2019年8月）しかも、小笠原近海に居...

冒頭の防災無線が流れたのは
12月14日15時に小笠原を出港した船が
東京竹芝桟橋に到着した、12月15日の19時頃でした。

その翌日・12月16日に
東京港を出港する予定だった船が欠航となると

おがさわら丸が次に東京を出港するのは12月22日。
ここ小笠原に到着するのは、12月23日。

それまで、生鮮食料品が届かないのです！

クリスマス直前便が欠航！！いつもと違う島事情

おがさわら丸運航の変更は年に何回かはあり

船が来ない＝生鮮食料品が来ない
ということなので

・家庭の食卓を準備するおかあさんたち
・飲食店経営者
・宿泊施設経営者

は、急いで商店に繰り出します。

ですが
私のようにひとりで生活していると
食事は「あるもの」ですませることができます。

自分のごはんが質素になることで
誰かに文句を言われたり
ため息をつかれることもありません。

そういう事情を抱えた島に
好きで住んでいるのですから

ま、しょうがないわよね

ですませられるのです。

でも・・・今回は違いました。

次の入港日である12月23日の朝に
デコレーションケーキのご注文をいただいていたのです！

しかも

いつもなら
ケーキ用の卵やクリームをストックしてあるのに

使い切ってしまっていたのです。。。

・・・だって・・・

天気図を見るかぎり
海況にはなんの問題もなく

ダイヤ変更どころか
船が来ないなんて思ってもいなかったからーーー！！！
(´；ω；｀)ｳﾙｯ

防災無線が流れていたころ

ストックしてあった
最後の卵とクリームを使って作ったケーキを
お友だちの家に届けていたところでした。

借りていたものをお返しするのと
そのお礼にと作ったケーキです。

ヤバい。。。
もう商店に卵なんてないよね（泣）

何個必要なの？

4個。。。

ウチにある！
これ使って！！

・・・お返しに作ったケーキに使った卵を
そのままいただいて帰りました・・・

なんだか申し訳ないけれど
ありがたすぎる…(　*’ ‘*)♥

あとはクリームだけ！！

普段なら
クリームが売り切れるようなことは
ほとんどありません。

でも、
次の入港前日は12月22日の日曜日。

お買い物で忙しい入港日の12月23日を経て

ファミリーパーティーは
翌日のクリスマスイヴ・24日に行われるかもしれませんが

子どもたちが属するコミュニティの集まりは
その
船が入港する前日の日曜日に計画されているはず！

「一品持ち寄り」
という文化のあるこの島の食事会において

立派なデコレーションケーキとは言わなくても

クリームを使った
ちょっと華やかなデザートを作るおかあさんたちは
けっこういるのです。

クリームだけはゲットしなければ！

卵を手に入れたことでスポンジケーキを焼くことができても

クリームがなかったら
デコレーションケーキになりませんからね（苦笑）

翌日は
島の生協が7時に開くからと
6:50に家を出て向かいました。

私の家は商店街から離れた地区にあり
車で10分ほどかかります。

港近くの駐車場に車を停めて
7：05に入店すると

・・・そこには・・・

・・・・・

定期船入港日を思わせるような人込みと
すでにレジに並ぶ長蛇の列がありました。
(｡･о･｡)ﾜｵ

店内には
「冷凍ブロッコリーはひと家族ひとつまで」
「キャベツはひと家族半玉まで」
という放送が流れています。

玉ねぎとニンジンは
商品棚にはすでにありませんでした。

いいの！
私はクリームさえ手に入れることができれば！

レジに並んでいるのか
商品を選んでいるのかわからない人々を
くぐりぬけてチルド商品の棚にたどり着くと

あったぁぁぁーーー♥♥♥
(；▽；)

まだ残っていたクリームが
キラキラと輝いて見えました♥♥♥

クリームを握りしめて
臨時解放された「裏レジ」で会計をすませ

駐車場に戻って時計を見ると・・・ 7：14。

早っ！（笑）

なんだか朝から疲れたけれど

前日の防災無線を耳にしたときから
ザワザワ・ドキドキしていた心が
ようやく落ち着きました。

ところで今回の欠航の理由は？

防災無線を耳にしたときは
【次便欠航】と聞いて
卵とクリームのことしか考えられなかった私ですが

時化でもないのになぜ？
と小笠原事情に詳しい方のSNSを見てみたら

船のアンカーがなくなってしまった状態で
東京港に入港したようです。

左舷側のアンカー

東京・竹芝桟橋入港時のおがさわら丸
↓↓↓

アンカーがなくなってる・・・

乗船していた方のおはなしでは

三宅島付近を航行していたころに船のスピードが落ちて
整備を行っているようだった。

とのことです。

アンカー…
海のどこかに落ちちゃったの…？？

22日に東京出港予定の便には
子どもたちへのクリスマスプレゼントが
たくさん乗っているはず。

そしてその次の便は
お正月を小笠原で過ごす予定の観光客で
満席に近いはず。

この1週間で
無事に整備できることを祈るばかりです（合掌）

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